back 理事長 相沢英之 のメッセージ
       「地声寸言」
  2009.09.17リリース

第五十回 <「選挙のあれこれ」>
 考えてみれば、麻生首相もついていなかった。昨年九月米国のリーマンショックに始まる株価暴落に表徴される景気後退のさ中の登場であり、経済の麻生、景気の麻生というかけ声と期待に応えるべく、本当に少々どうかと思うことまで含めて四回の予算補正を含む対策を実施したのであるが、未だその効果も充分に発揮できないうちでの総選挙となったのである。
 もっと早く解散、総選挙に踏み切るべきではなかったという意見もご尤もと思うが、果してその方がよかったか、どうかは結果論になる。
 どうも売上げは伸びない、月給も上らない、ボーナスは減る、失業者が増える、といったようなマイナス面の原因は政府の施策にある。政府は自公連立。とくに自民党の責任だ。こうなりゃ、政府を変えた方がよい。米国大統領もチェンジでオバマになった。日本も自民党内閣を変えた方がいい。というような甚だ短絡した、しかし、もっともらしい対自民の批判の空気がワーッと大勢となって押し寄せて来たような気がする。小選挙区制は、時の流れをモロに映し易い。もう、こうなっては、狂瀾を既倒に返すわけには参らぬ。それが、八月三十日の結果である。与党の利と言うが、これは与党の悲哀である。読者諸賢如何に思われるか。
 
 


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