今、世界は宇宙船地球号の蘇生が出来るかどうかの瀬戸際に立たされています。
すなわち二酸化炭素・フロン・酸性雨など地球規模の環境問題を解決することが緊急の課題となっております。
また、普遍性を特徴とする科学技術がもたらした成果と地域性を特徴とする伝統文化に根ざす価値観との摩擦が、世界各地で起っております。
今、日本はかつて経験した事のない暗中模索の状況にあります。遣隋使・遣唐使の時代から、明治以降、今日の未曾有の経済発展を遂げるまでの我が国の歴史は、先進国(ある時は中国、ある時は欧米)に、いち早くキャッチアップするための努力の歴史でありました。
しかし、世界の先進国へのキャッチアップを終えた今、模すべき対象を失いつつあります。それゆえに、今後とも活力ある我が国の経済社会を構築して行くためには、日本人自らの手で社会の目標を定め、自らの手で進むべき道を見出して行かねばなりません。
すなわち、私たちは今後、従来の目標達成型社会から目標開拓型社会へと移行して行かねばなりません。
こうした中で、国際化・情報化・高齢化の波は日一日と高まりを見せ、一刻も早い対応を迫っています。また、社会の成熟とともに、社会の病巣が表面化し、国民各層のモラルの高揚が強く求められております。
価値観が多様化し、構造が変化し複雑化する現代社会の諸問題を解決して、豊かで活力に満ちた社会を構築するためには、民・学・官の英知を結集して、特定の組織の支援を受けることのない中立的立場に立ち、かつ、営利を目的としない立場で、十分な調査・研究を行った上で、選択肢を考え、より良い選択を行う必要があります。
今ほど、的確な分析と知恵とが求められている時代はありません。
当研究所は、こうした状況の中、調査・研究開発、公共機関のコンピュータシステムのソフトウェア開発などを通じて、国家的課題を解決する一翼を担うことを責務とし、また、私たちに課せられた役割であると自負しております。
私たちは、こうした今日の状況を的確に把握し、生きとし生けるものを慈しむ生命愛を基本にして、他の事例の模倣や単なる知識にこだわることなく、問題解決の道を探ります。