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《 08年度税収、53兆5千億円  −財務省− 》
 財務省が2008年度予算案で、国の一般会計の税収見積もりを07年度当初と同程度の約53兆5000億円とする方向で調整していることが11日、分かった。
 税収は03年度を底に回復してきたが、回復の最大の要因だった法人税が08年度は大きな伸びが期待できないため。07年度の税収は補正予算で約9000億円減額修正するため、補正後見積額と比べると、1兆円程度増加することになる。
 一般会計税収は03年度の約43兆3000億円を底に06年度まで3年連続で前年実績を上回った。ただ、06年度は補正予算の見積額を約1兆4000億円下回り、税収の伸びは鈍化していた。

《 経常黒字45・7%増  −10月の国際収支速報− 》
 財務省が12日発表した10月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同月比45・7%増の2兆2291億円だった。
 黒字額は10月として過去最高を記録。10カ月連続で前年実績を上回った。好調な自動車輸出に加え、海外投資から受け取る収益などを示す所得収支の増加が貢献した。
 貿易黒字額は52・3%増の1兆1584億円。輸出額は13・7%増の7兆1112億円だった。輸入額は8・3%増の5兆9528億円となり、原油高騰の影響で過去最高となった。

《 2カ月ぶりに売り越し  −外国人、11月の株投資− 》
 財務省が12日発表した11月の対外対内証券投資(指定報告機関ベース)によると、外国人投資家による日本への株式投資は9441億円の売り越しだった。売り越しは2カ月ぶり。
 米サブプライム住宅ローン問題が再び深刻化し、リスク資産である株式投資を引き上げる動きが強まったとみられる。
 国内投資家による海外への中長期債投資は、5346億円の買い越し。銀行は売り越したが、証券会社の買越幅が拡大し、3カ月連続の買い越しとなった。

《 外貨準備は9701億ドル  −過去最高を更新− 》
 財務省が7日発表した11月末の外貨準備高は、前月末に比べ157億100万ドル増の9701億8500万ドルと、5カ月連続で過去最高を更新した。米国の金利が下落し、米国債の時価評価が上昇したことが主な原因。

《 税収再配分を都が容認  −3千億地方へ、石原知事− 》
 税収格差是正のため、都市から地方に地方法人事業税を再配分するとした2008年度税制改正の政府、与党案をめぐり、石原慎太郎都知事は11日、福田康夫首相と首相官邸で会談し、都からの3000億円程度の移譲について暫定措置とすることなどを条件に受け入れる考えを示した。
 石原知事によると、福田首相は「地方の窮状を理解してほしい」と協力を要請。時限的措置との認識を示すとともに、首都基盤整備や2016年五輪招致のため国と都との協議機関を設置すると提案した。

《 米欧5カ国が協調拡大  −サブプライム対策で− 》
 【ワシントン12日共同】米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)など5カ国・地域の中央銀行は12日、米国の信用力の低い人向け住宅ローン(サブプライムローン)問題をきっかけにした金融市場の混乱を抑えるため、市場への資金供給を拡大すると発表した。
 日銀も「国際金融市場の安定確保に貢献することを期待する」と支持を表明。米欧の中央銀行や日銀が、サブプライムローン問題で一斉に協調を表明するのは初めて。
 資金供給を発表したのはFRB、ECBのほか英国、カナダ、スイスの中央銀行。
 米欧の中央銀行は、短期金融市場では12月に入り金利水準が上昇していたことから、金融機関の資金調達に支障が出るのを警戒したとみられる。協調行動の表明を受け、ニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均が前日終値に比べ一時270ドル上昇した。 FRBは入札方式で金融機関に融資することを通じ、市場への資金供給を増やす新たな方式を導入する。17日に約200億ドル(約2兆2500億円)規模の入札を実施し、20日に2回目を行う。年内の供給規模は400億ドル(約4兆5000億円)に達する見通し。


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